お盆のすべり止め加工にまつわる失敗例「スキー場とチーズ」

ノンスリップ加工盆

 料理を運ぶときに器がスリップして失敗するのを防ぐ方法として、ノンスリップ盆が考案されました。

初期の頃はゴムマットを表面に張った商品が市場に出ましたが、洗浄が不便なことなど欠点が多く昭和60年ぐらい頃から現在の塗料によるノンスリップ加工が考案され、現在に至っています。

ノンスリップ加工が考案された初期の頃は、ごみが密着して取れなくなったり、あまり効き目がなかったりなどの苦情の連続でした。現在はノンスリップ塗料も改善され、品質においてもさまざまな段階のものが開発され、初期の頃のような欠点は徐々になくなってきました。

ただ、使用方法によっては失敗も多く、次のような実例がありましたのでご紹介します。

 

「スキー場とチーズ」

 これは東北のスキー場レストランでのお話です。ノンスリップ加工をしたお盆を納品後1ヶ月ぐらいしてノンスリップ塗料が剥げたとの連絡が入り、原因を究明するため現地に赴きました。現地に着き、早速お盆の上に水の入ったコップを載せ、ほんの少し傾けたところ見事に滑ってしまい、大変動揺しました。

 気を取り直してお盆の表面を丹念に調べてみると、表面がねっとりべったりした状態で、爪を立てて触ってみると白い塊のようなものが取れました。現場の方と白い塊について調べたところ、結論は「チーズ」だということが判明しました。

 人気の高いスキー場という事もあり、殺到するお客様をこなすべく、お盆の表面を簡単に一拭きするのみでフル回転で使用されていたお盆。このスキー場ではチーズを使った料理をお客様にだしていて、営業中は室内の暖房でチーズが溶けて盆の表面に徐々にべったりくっつき、それが暖房を切った閉店後の極端な寒さの環境のもとで固まり、表面に層となって、いわゆるワックスを塗ったスキー板の裏のような状態になってしまったのです。

 解決方法は、単純でした。お盆の表面についたチーズを湯で溶かし、丁寧に洗浄すれば元の通りのノンスリップ加工の効き目が蘇りました。大事なことは、「洗浄は丁寧に」ということ。

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このページは、塗り物ライフが2011年3月30日 10:19に書いたブログ記事です。

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